金瓜石[Jin1 Gua1 Shi2]台北縣瑞芳鎭 |
認識金瓜石
金瓜石について |
金瓜石は台北縣瑞芳鎭に位置し、新山里、瓜山里、銅山里、石山里の四里を含む地域。金瓜石の名は、地形が南瓜(閩南語で‘金瓜’)に似ていることによるらしい。 歴史を簡単に紹介すると、1893年に金が発見され、金鉱の町として栄え始めた。1895年に日本が台湾を侵略すると、1897年に金瓜石礦山が開かれた。1923年の皇太子(後の昭和天皇)の台灣行啓に際して太子賓館が建てられたが、皇太子は金瓜石には来なかった。1933年には日本礦業が金瓜石礦山を接収、設備を拡充して生産量を増大させた。光復後は國民政府に接収されて1946年に再開。1955年からは台金公司の所有となり再び栄えたが、1973年ごろから次第に採掘量が減り、1987年には完全に閉山した。 閉山後は人口が流出して寂れたが、1989年に映画『悲情城市』の舞台となったのをきっかけに、たびたび映画、テレヴィ・ドラマ、コマーシャルなどに登場している。お店が数軒しかないような小さな村だが、歴史的建造物の保存や観光推進の運動が始まっており、観光客は年々増えている。 (“金瓜石 ◆浪漫、多情又温馨的山城◆”[B275]参照) |
金瓜石 in cinema
金瓜石が出てくる映画 |
金瓜石を舞台にした映画には、侯孝賢の『悲情城市』(1989)、王童の『無言の丘』(1992)があり、どちらも実際に金瓜石で撮影されている。 『無言の丘』は、金鉱の町としての金瓜石を正面から扱ったものである。1920年前後の金瓜石と九份が舞台で、金鉱の町の暮らしを庶民の視点から描いている。主な登場人物は、坑夫をはじめ、未亡人や娼婦といった、貧しい人々、当時の社会の下層に置かれた人々である。したたかではあるが、結局悲惨な境遇から抜け出すことはできない彼らの運命を無言で見つめる基隆山が、圧倒的な存在感を見せている。 『悲情城市』は、光復直後の基隆、金瓜石、九份を舞台にしている。登場人物のなかで金瓜石に住むのは、写真館の主人、看護婦、教師といった高等教育を受けたインテリである。背景には、金鉱の町として繁栄し、日本人が多かったことなどがあると思うが、金瓜石は病院や学校などの集まる文教地区として描かれており、金鉱も坑夫も登場しない。 このほかに、金瓜石が舞台ではないが、ここで撮影されている映画もある。これは、金瓜石にはもともと日式家屋が多いこと、それらが比較的残っていること、変化が少なく高層ビルなどがないことから、昔の台北などを舞台とした映画のロケに使われている。代表的なものに、楊徳昌の『牯嶺街少年殺人事件』(1991)がある。この映画は60年代の台北が舞台であり、登場人物の住む日式家屋などのシーンが撮影されている。 |
電影的風景
映画に出てくる場所 |
金瓜石で撮影された映画は、ほとんど過去の時代が舞台である。金瓜石は比較的変化が少ないため、映画に出てくる場所が残っているだけでなく、映画の中の過去の雰囲気も、ある程度は感じることができる。観光の推進は、歴史的建造物の保存と、観光客の便宜のための開発という、正負両方の効果をもたらしている。九份のようにはならず、静かな佇まいを残してほしいものだ。 ロケ地の地図と最近の様子は、金瓜石の映画ロケ地でご覧ください。 |
go go 金瓜石
金瓜石へのアクセス |
金瓜石へ行く交通手段はバスである。台北からは、大有巴士のバス(ミニバスみたいなのだと思う)が中崙站から出ているらしい。所要時間は約1時間半。これは利用したことがないので詳細はわからない。 基隆客運の路線バスは、基隆-金瓜石間を走っていて、途中、瑞芳、九份を経由する。台北から直通バス以外で行く場合、基隆または瑞芳からこのバスに乗るのが一般的。基隆からはNT$35-39、所要時間約1時間。基隆のバス停は、忠一路の基隆車站近くのパン屋の前あたりである。 台北から基隆へは、高速バスまたは鉄道で行ける。高速バスは台北東站から頻繁に出ていて、NT$45、所要時間約50分。鉄道は、電車でNT$43、所要時間約40分。台北から瑞芳へは、莒光號の場合、NT$62(1998年現在)、所要時間約40分。高速バスで基隆に行く方法が最もリーズナブルだと思う。列車に乗ってみたいという場合は瑞芳経由がよい。 九份からは、バスでNT$15(1999年現在)。歩いても約30分で行ける。 |
小吃小便
食事とトイレのご案内 |
金瓜石を訪れる時は、ここで食事をするような計画にはしない方がよい。“允發食堂”という店があるが、前回行ったときは営業していなかった。雑貨屋や果物屋はあるので、餓えることはない。 トイレは、金瓜石車站(バス・ターミナル)の脇と、勸濟堂の横にある。 |
また来たでー
訪問記録 |
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↑金瓜石の映画ロケ地
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