西門町で逢いましょう

1995年12月31日(星期)


台北の大晦日

1995年12月31日、日曜日。香港。晴れ。12月22日に日本を発ってすでに9日が経った。クリスマスから年末にかけての香港滞在を終え、いよいよ今日は台灣へ移動する。

12時40分発のキャセイ・パシフィック航空(CX)406便台北へ向かう。ほとんど国内線扱いの短い飛行を終え、2時すぎに中正國際機場に到着。1年8か月ぶり、二度目の台灣である。台北車站への高速バスは、NT$4値上がりしてNT$115(¥455)[注1]になっていた。

台北も晴れ。台北車站からホテルのある西門町まで歩く。暖かさは香港と同じくらいで、東京より暖かいけれどもやはり冬だ。台北と香港は、一見似ているようではあるが、こうして前後して訪れてみるとやはり全く違う。街の風景も色彩も、空気の匂いも肌触りも、なにもかもが。交通渋滞と大気汚染にもかかわらず、台北の街は柔らかく、穏やかで、くすんでいる。ふたつの街の印象の違いは、廣東語と台灣語の響きの違いとも少し似ている。

一樂園大飯店にチェックインしてから出かける。お正月といえば旧正月の台灣では、大晦日である今日も年の瀬気分は感じられない。西門町の喧噪のなかで、まるで普通の日のように、1995年の大晦日は暮れていった。



[1] NT$のレート
旅行中の両替の平均値はNT$1=¥3.96だったので、この値で概算している(以下同様)。

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作成日:1997年6月17日(火)
更新日:2004年5月29日(土)