ドゥ・マゴで逢いましょう'99

1999年10月31日(日)


10月31日、日曜日。くもり時々晴れ。

今日も映画は夕方からなので、昼ごろ家を出て『ア・リッチョーネ』でゆっくりランチを食べる。渋谷で買い物をして、夕食代わりに『アフタヌーン・ティー』のフレンチ・トーストを食べ、6時くらいに会場の渋谷エルミタージュへ。並んでいる人はまだ少なかった。

正義の華 ◇ Taaugbuun ◇ Beyond Forgivin'

通算2本目は、シネマプリズムでManop Udomdej監督の『正義の華』。タイ映画は『ムアンとリット』しか観たことがないのだが、本作はフィルム・ノワールということで楽しみである。

■映画について

恋人を殺された殺し屋の復讐を描いたフィルム・ノワール風アクション映画。アクション映画としてはかなりよくできており、面白かった。余計な説明を排した、くどくない語り口がよい。殺しのシーンも凝っていてかっこいい。時間順序を入れ替えた複雑な構成で、観客が理解できなくて興行的にコケたとのことだが、ふつうに観ていればちゃんとわかるようにできていた。監督は「ロマンティック・アクション映画」だと言っていたが、問題はこの「ロマンティック」の部分である。背景となる「堅気の女性と知り合って足を洗おうとしていた」という部分を見せることで、「恋人を殺された復讐」という動機に説得力を持たせようとしているのだと思うが、成功しているとは言い難い。恋人の女性(タイの田中好子という感じ)に全く魅力がないし、この部分だけくどくて平板である。ラブシーンになると妙に恥ずかしい、よくある香港映画のようだ。動機は示唆する程度にして、構成ももう少しシンプルにした方が、よりスマートでクールな映画になったのではないか。

Manop Udomdej監督

■ティーチイン

質疑応答要旨(ネタばれあります)

Manop Udomdej監督は、小柄でちょっとワイルドなおじさん。

司会が市山さんではなく、観客とのやりとりや通訳を入れるタイミングなどをうまく仕切れていなかったこと、タイ語通訳のタイ語力に問題があったことにより、かなり混乱したティーチインだった。監督は途中からタイ語を諦めて英語モードになったが、英語通訳の日本語訳もかなり怪しかった。毎年思うことだが、通訳には、対象言語を理解する能力に加え、映画やその国に関する知識、日本語文章力など、様々な能力が必要とされるので、安心できる通訳というのはなかなかないものである。

監督は「犯罪者は普通の死に方をしてはいけない」といったメッセージをやたらと強調していた。基本的には娯楽映画の素材であるにもかかわらず、大衆受けしないように作ってしまったことで、きっと国内でいろいろ言われているんだろうなと思い、気の毒になった。


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作成日: 1999年11月8日(月)
更新日:2004年12月11日(土)