ドゥ・マゴで逢いましょう 2000

2000年11月3日(金)


11月3日、金曜日。祝日だが、出勤日なので有給休暇。

鎗火 ◇ 鎗火 ◇ The Mission

今日の1本目、映画祭6本目は香港映画祭の『鎗火』。杜琪峰監督だし、特に観たいわけではない。香港映画ファンの間では評価が高い作品であり、公開予定もないようなので、この機会に観てみようと思ったのである。

■映画について

ヤクザのボスのボディガードに雇われた5人の男たちを描く香港ノワール。

なかなか面白いが、映画的な魅力はあまり感じられない。『魔界ドラゴンファイター』なんていうどうしようもない映画を撮っていた監督だと思えば目を瞠るような進歩だが、誰かが書いていたような「杜琪峰が作家としての地位を確立した作品」とかいうのはさすがに誉め過ぎだろう。また、5人の男たちにいまひとつ魅力を感じなかった。ディープな香港映画ファンは決まって呉鎭宇を誉めるが、そんなにいいですかねえ?

娯楽映画としては文句なく面白い。最近香港映画の公開が増えてはいるが、日本で客を呼べるスターが増えただけのことである。スターの出ない質の高い映画、面白い映画が公開される確率は10年前とさほど変わっていない。スターが出るからといって『決戦・紫禁城』なんてもの(観ないで非難するのは悪いけれども、予告篇を観ただけで、ねぇ…)を公開していないで、こういう映画を公開すべきである。

千言萬語 ◇ 千言萬語 ◇ Ordinary Heroes

今日の2本目、映画祭7本目は、同じく香港映画祭で、許鞍華監督の新作『千言萬語』。今回の香港映画祭のプログラムでは、東京国際映画祭の招待作品を兼ねている『花樣年華』を除くと唯一、以前から観たかったものである。前の映画が終わって会場を出ると、そのまま階段に並び、立ったまま昼食。

■映画について

1980年代の香港で社会運動に携わった名もない人々を描いた映画。運動の対象は、水上生活者の生活向上から不法移民の問題、そして天安門事件へと、香港返還と歩みを合わせるように、香港の一地域の問題から中国へと広がっていく。しかし運動は、ほとんど社会を変えることもできないし、人々を動かすこともできない。彼らの味わう挫折を、個人的な恋愛の挫折と絡めて描いている。

この映画はまた、李康生演ずる阿東の成長の物語でもあり、彼はささやかな望みを託された人物であると思う。彼はもともと個人的な問題を抱えた一種の不良少年であり、なかば偶然に運動に参加し、運動の挫折や恋愛の挫折を味わう。しかし彼自身はそれらの体験を通じて人間的に成長するし、社会運動や介護の仕事が彼を救い、癒す役割を果たし、個人的な問題を乗り越えていく。

この映画も、今のところ公開予定がない。許鞍華は、コンスタントに撮っている香港の監督の中で5本の指に入ると思うが、『女人、四十。』より後の作品が公開されいないのは、まったく嘆かわしいことである。李康生主演の許鞍華作品なんて、『河』を観た人なら誰でも観たいと思うのだが。ところで今日は、期せずして「黄秋生デー」になってしまったが、別にファンなわけではない。

許鞍華

■ティーチイン

質疑応答要旨

ゲストは許鞍華監督。ティーチインがあるのにも驚いたが、もっと驚いたのは司会が市山さんだったことである。パソコンを持ってきていなかったので、上の要旨は記憶に基づいて書いたものである(ので、間違い、抜け等があってもお許し下さい)。

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チケットぴあでTOKYO FILMeX 2000のチケットを5枚買って帰る。

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作成日:2000年11月27日(月)
更新日:2004年12月11日(土)