滿洲超特急
2000年8月13日(星期日)
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8月13日、日曜日。鎌倉。台風の影響で雨。 イワタで日本一おいしいホットケーキ[写真1]を食べ、エアポート成田に乗り込む。途中で雨はあがり、晴れ間が見えはじめた。 大連経由北京行きCA9532便(定刻17:00-19:10)は、30分ほど遅れて離陸。初めての中國國際航空。ビールは燕京[口卑]酒[写真2]。コバルト・ブルーの缶が鮮やかだ。食事は普通だが、デザートが桃の缶詰なのがよい。 大連[da4 lian2](遼寧省大連市)はくもり。飛行機が降下していくと、眼下に大連港の4つの埠頭が見えた。わずか2時間あまり、19時前に周水子[zhou1 shui3 zi3]國際機場[写真3]に到着。全員降ろされるが、大連に行くのは半分くらい、あとは北京まで行くようだ。 今回も、両替と空港からの移動が懸念事項である。東北にCirrus対応のATMがあるという情報は得られていないが、上海には腐るほどあったから、予測は楽観的だった。ところが空港には、そもそもATMというものが見当たらない。100元程度は持っているので、とりあえず両替はしない。 街へは路線バスで行けそうだ。インフォメーションの小姐に訊くと、バス停は‘對面’だという。前の迎客路を渡ると、ちょうどバス停[写真4]があった。花火を模したキッチュなネオン[写真5]が、空港を華やかに彩っている。710路のバスがいっこうに来ないので、打ち上げ花火のように外側に向かって明かりがついていくさまを、飽きもせず眺める。やっと来たバスは通り過ぎてしまい、追いかけて行くと南松路に正しいバス停があった。私たちが待っていたのは‘前面’で、バス停は小姐の言うとおり‘對面’にあった。「人の言うことは正しく解釈すべし」というのが、今日の教訓である。 バスはエアコンなしのワンマンで、街まで1元(=13.5円)[注1]で行ける。空港の評価において、私は公共交通機関での安いアクセスを最重要視する。大連周水子機場は、「my国際空港ランキング」にトップで初登場だ。バスにはアナウンスがあり、しかも普通話と英語のバイリンガルなのに驚く。バス停で稲妻を見たが、しばらく走るうちに雨が降り始め、やがてどしゃ降りになった。 21時ごろ中山廣場[zhong1 shan1 guang3 chang3]に到着し、大連賓館へ。大連賓館は東北地方を代表するホテルであり、元は三代目の大連ヤマトホテルである。今回は少し贅沢[注2]をして、どの都市でも、満鉄がつくったコロニアル・ホテル、旧ヤマトホテルを利用する予定だ。部屋[写真6]はかなり広く、これまでに泊まったホテルの中で、最も立派ではないかと思う。室内はかなり改装されており、クラシカルな味わいと利便性を併せ持つホテルである。 大雨の中を近所の探検に出かける。広場をぐるりと囲む建物は、ライトアップされて美しいが、台風のような雨に観賞するゆとりもない。建物の軒下も横断地下道も、雨宿りの人で溢れている。中國銀行の前にCirrus対応ATMを発見し、無事に2000元を入手。地下道でトランプをしている青年たちの数が、帰りには倍増していた。 雨に始まり雨に終わった一日だった。 | |
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- [1]人民元から日本円への換算
- この旅行での両替、ATM引き出し、クレジット・カードの平均レート、1元=13.48円で計算し、小数点以下2桁を四捨五入(以後同様)。
- この旅行記に出てくる値段は、特に断らないかぎり、交通費、入場料などは一人分、食費、宿泊費などは二人分である。
- [2]ホテルの予算
- 海外旅行では、一泊3000円/人を一応の上限に設定している。大連賓館は予算オーバーだが、旅行全体を平均すれば予算内に収まる予定。
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