第10回東京国際映画祭

『君と行く路』トークショー


参加者
佐伯秀男(主演)、司会(山根貞男)、日本語-英語通訳
言語
日本語

*山根貞男氏によるインタビューの形式で行われた。

★この作品はもともと舞台劇で、そちらでも同じ弟役をやられたということだが。
私はもともと新劇をやっており、舞台の方で弟役を演じた。映画化することになって、同じ弟役をやらないかと声がかかった。同じ配役なのは、私と母親役の清川玉枝だけである。映画で大川平八郎が演じた兄の役は、舞台では中村伸郎だった。
★佐伯さんはスポーツ青年の役だが、実際に何かやっていたのか。
ラグビーとボクシングをやっていた。
★成瀬監督の映画は、昨年の映画祭で上映された「雪崩」にも出ていますね。
「雪崩」に続き、この作品が2本目である。
★60年以上前の映画だが、登場人物の生活様式は非常にモダンである。監督は細かいところまで演出 したのか。
成瀬監督はモダンな雰囲気の人ではなかったが、そのようなスタイルやスポーツなどについてよく調べており、細かく演出した。
★舞台は鎌倉ですね。
由比ガ浜でロケをしたが、現在の由比ガ浜とは随分違うので、観てもわからないだろう。
★兄弟でテニスをするシーンがあるが、テニスもやっていたのか。
本格的にやったことはなく、映画のはほんの真似事である。
★昨年、ボディビルをやっているという話をされていたが。
ボディビルというほどのものではなく、美容体操である。もう50年くらいやっているので、健康と若さを保つため続けている。
★最近また映画に出ているということだが。
最近「キャッツアイ」という映画に出て、内田有紀など若い女優さんたちと共演した。若い女優さんはもう名前もろくに覚えられない。次回作は、篠原監督(著者註:フルネームは忘れました、ごめんなさい)のエイズをテーマにした映画である。多分来年秋頃の公開になると思うので、機会があれば観て下さい。
★この映画を観るのを楽しみにしておられるということだが。
この映画を観るのは私も61年ぶりである。1週間くらい前から興奮してよく眠れない。残念ながら、この映画に出演している人のほとんどは既に故人である。天国から一緒に観てくれることと思う。

映画人は語る1997年11月2日ドゥ・マゴで逢いましょう'97
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作成日:1997年11月11日(火)
更新日:2004年12月14日(火)