1996年6月17日(星期一)

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紙包鶏(Chicken in Paper Bag)★★★★

雨の中を歩いて、Cantonment Rd.にある喜臨門大飯店(Hillman Restaurant)に夕食を食べに行く。ここは、紙包鶏(Chicken in Paper Bag/ペーパー・チキン)で有名な店だ。紙包鶏、野菜、ご飯、ビールを注文。紙包鶏というのは、二口大の鶏肉をロウびき紙の小袋に入れて揚げたものである。

この店は、見た目はコーヒーショップ風オープンエアの普通の食堂である。私たちは、 Cantonment Rd.に面したテーブルよりひとつ内側の列に座った。客層は非常にヴァラエティに富んでいる。

店の中ほどには2組の日本人グループ。2組ともおそらく観光客ではなく、1組目は、駐在員夫婦と思われる3組の中年カップル。2組目は、留学生(遊学生)と思われる男女3人。どちらも、まわりが外国人だと思ってか、大声をはりあげて日本語でしゃべっていて非常にうるさい。様々な言語がとびかっている今回の旅行では、何語で話しているのか判断するため、つい他人の話に聞き耳を立てるクセがついてしまったので、別に聞きたくもない日本人の会話をつい聞いてしまってとても疲れる。

隣のテーブルには華人の若いカップル。いったい何人分かと思うほどたくさん注文して、しかもあっという間に全部たいらげるという、華人のカップルによくある光景が繰り広げられている。女の子の方もとてもよく食べるが、とても痩せていてうらやましい。

前の道路に面したテーブルには、腰にサロンを巻いただけの裸足のおじいさん。他のテーブルにはテーブルクロスがあるのに、ここにはない。サロンの間にはさんだお金を溝に落としてしまって困っているみたいだったが、おじいさんは諦めた様子で、しばらくして帰ってしまった。帰った後のテーブルには食べ物がたくさん残っていた。ほとんどホームレスのような身なりだったけれども、決して安くはない店に来て残して帰るなんて、このおじいさんはいったい何者なのだろうか。

全部でS$34.10(約¥1350/人)だったのでS$35出したところ、おつりを持ってきたおばさんは、伝票の「サーヴィス料は含まれていません」という文字を指さして、強引におつりを自分のものにしてしまった。ここはチップが必要な店とはとうてい思えないのだけれど。

店の奥に見える日めくりカレンダーの日付の文字が赤い。今日は端午節かなにかなのだろうか。

コンビニエンス・ストア論議

MRT(Outram Park→Dhoby Ghaut)で移動し、再びYMCAにチェックインする。ついでに、フロントのおねえさんにコンビニエンス・ストアの場所を聞く(英語)。

「近くにコンビニエンス・ストアありますか?」
「ありますよ、Plaza Sinapula(プラザ・シンガプーラ)」
《Plaza Sinapulaって、コンビニなの?》と疑問に思いながら、
「まだ開いてますか?」
と聞くと、
「いいえ、明朝10時に開きます」
《そういうのはコンビニエンス・ストアとは言わないだろ》と心の中でつぶやいて、
「今開いているところはない?」
と言うと、別のおねえさんに聞き始めた。
「彼女、何がほしいの?」
「さぁ、知らない」
とふたりとも怪訝な顔。そこで私が、
「何か食べ物か飲み物が…」
と言うと、ロビーの横にあるマクドナルドを指さして、
「何か飲みたければマクドナルドへ、おなかがすいてるならホーカーズ・センターへ。近くにあるから」
ときっぱりと言われた。

でも本当は特別何かほしかったわけではなくて、ただコンビニエンス・ストアの場所が知りたかっただけだ。知っていれば安心だし、行ってどんなものが売られているか見るのもおもしろい。最初の日にエアバスの中から見かけたので、ないわけではないと思うのだが、「とりあえずコンビニの場所を知っておきたい」という気持ちはシンガポールではわかってもらえないらしい。

シンガポールのテレビ番組

部屋でお茶を飲みながらテレビを見る。このYMCAには、飲むための冷水とお湯が出る場所があるので、部屋にあるポットにお湯を入れてくれば、部屋でお茶を飲むことができるのだ。だから別にマクドナルドなんかに行かなくてもよい。マレイシアから持ち帰ったBOH 3-in-1を飲む。

シンガポールのテレビは、英語、華語、マレイ語のチャンネルがあるが、華語チャンネルだけ見た。この前は、週末だったせいかニュースなどしかやっていなかったのだが、今夜はいろいろな番組をやっている。葉童が出ているドラマや、ワイドショーもどきの芸能番組もあった。台北にレポーターがいて、その日の記者会見などを流すというものだった。

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更新日: 1999年2月14日(日)