爺爺不見了
prologue
SARSの季節に台灣を旅してすっかり懲りた私は、終息宣言は出たけれど、当分行く気はなかった。冬に再流行との噂もある。SARSの季節はまだ終わらない。私はそう思っていた。
夏が過ぎ、秋が来た。SARSの記憶は遠くなった。『バンコックの夜』[C1996-39]では、思いがけのう台北も見られた。東京国際映画祭では、台灣映画を5本観た。福和大戲院や中和公園が私を呼びはじめた。
だがしかし…、と私は考える。冬の台灣は寒い。このまえ年末に訪れたときは、寒波が来て死ぬほど寒い思いをしたではないか。それに…、と私は考える。怒涛の映画月間のあとだから、きっと私は疲れている。行く前にがしがしビデプリしたり、毎日がしがしロケ地を探したり、帰ってがしがしサイトを更新したり…、そんなことはしたくない。
暑くて、なんにも考えずに遊んでいられるようなとこ。そう、それはマレイシアだ。ペナンとバトパハでまったりしよう。熱帯が私を呼んでいる。私はマレイシア行きのチケットを予約した。
だがしかし…、やはり台灣のことが気になる。福和大戲院や中和公園の、私を呼ぶ声が大きくなる。私はチケットを変更し、東急ハンズで新しいN95を買った。
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→12月14日
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