ヤンヤン 夏の想い出

映画の舞台は、現代(90年代後半くらい)の台北(台北市)と東京(東京都)と熱海(静岡県熱海市)である。

台北については、子供たちの通う学校名が実名で出てくるほかは、舞台は特定されていない。基本的に、ロケ地と異なる想定はなされていないと思われる。

映画の中心となるのは、NJ(呉念眞)の一家が暮らすマンションである。これは、台灣大學に近い大安區南西部にあり、東區を中心とするいつもの楊徳昌映画の舞台とは異なっている。このほか、家族が通う会社や学校、結婚式や葬式の会場、病院や飲食店など、出てくる場所は多岐にわたっており、ロケ地の特定は、現在のところごく一部分にとどまっている。

途中、NJが日本へ出張することにより、東京と熱海が登場する。熱海は、NJが同じ時に来日していたSherry(柯素雲)と一緒に訪れる場所で、サンビーチとつるやホテルが出てくる。つるやホテルはすでに閉館してしまったので、内部や部屋の中まで見られるのは貴重かもしれない。