麦秋

Early Summer

[小津安二郎・1951]

作品情報
映画の舞台とロケ地
 

主な舞台は、映画が作られた1951年ごろの鎌倉(神奈川県鎌倉市)と東京(東京都)である。鎌倉は、主人公の間宮紀子(原節子)やその兄・康一(笠智衆)の一家が住んでいるところである。東京は、康一や紀子の職場があるところである。このほか、伯父・間宮茂吉(高堂国典)が住んでいる大和も、父・周吉(菅井一郎)と母・志げ(東山千栄子)が隠居したところとして最後に登場する。

鎌倉での主要な舞台は間宮家である。映画中の会話によれば、間宮家は鎌倉駅から徒歩7分強のところにある。しかし、映画に登場する風景や会話は矛盾しており、実際の鎌倉にその位置をプロットすることは不可能である(間宮家の位置の推測に関しては、『間宮家は鎌倉にあるはずなのに、なぜ原節子は北鎌倉駅から電車に乗るのか?』を参照のこと)。間宮家のシーンはセットであり、家から見える山の景色と家の前の路地のみがロケーション撮影である。

康一の同僚で、戦死した間宮家の次男・省二の友人・矢部謙吉(二本柳寛)の家や、康一の友人の開業医・西脇(宮口精二)の家も何度か登場するが、いずれもセットで、家の前の路地のみがロケである。このほかに鎌倉でロケーション撮影されている場所は、芝居があるのは北鎌倉駅、鎌倉のシンボル大仏稲村ヶ崎扇ヶ谷踏切などである。空ショットでは冒頭の由比ヶ浜がある。

東京での主な舞台は、専務秘書である紀子のオフィスと、紀子の友人・田村アヤ(淡島千景)の家(築地の料亭・田むら)である。紀子のオフィスは丸ビルにあるという想定で、室内はセットだが、外から見た丸ビルのショットや窓から見た景色など、今はなき丸ビルや周辺のビルが登場している。ほかに東京でロケーション撮影されている場所は、歌舞伎座お茶の水周辺である。

 
ロケ地紹介
 
由比ヶ浜 【updated 25/08/02】 神奈川県鎌倉市
北鎌倉駅 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
北鎌倉駅プラットホーム (1) 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
北鎌倉駅プラットホーム (2) 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
北鎌倉附近の線路 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
三菱ビルと三菱重工ビル 【new 04/08/02】 東京都千代田区
鎌倉大仏 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
大仏前 (1) 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
大仏前 (2) 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
歌舞伎座 【new 04/08/02】 東京都中央区
東京国立博物館本館 【new 04/08/02】 東京都台東区
東京国立博物館の庭 【new 04/08/02】 東京都台東区
稲村ヶ崎・国道134号 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
昭和第一高等学校 【new 04/08/02】 東京都千代田区
ニコライ堂 【new 04/08/02】 東京都千代田区
雪ノ下一丁目の路地 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
庚申塔 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
扇ヶ谷踏切 (1) 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
扇ヶ谷踏切 (2) 【new 04/08/02】 神奈川県鎌倉市
丸の内八重洲ビルと古河総合ビルの間 【new 04/08/02】 東京都千代田区
 
 

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作成日:2002年8月4日(日)
更新日:2005年5月8日(日)