[増村保造・1969]
若尾文子の吐息が扇ガ谷のトンネルにこだまする、鎌倉映画の傑作。 | ||
■ 作品情報 ■ | ||
映画の舞台とロケ地 | ||
映画の舞台は、主人公、三谷菊治(平幹二朗)の住む鎌倉(神奈川県鎌倉市)である。川端康成の『千羽鶴』が刊行されたのは1952年だが、映画の設定は、おそらく製作された1969年頃だと思われる。鎌倉のほかには、太田夫人(若尾文子)と娘・文子(梓英子)が住む大磯(神奈川県中郡大磯町)と、菊治が働いている東京(東京都)が出てくる。 鎌倉での主要な舞台は菊治の家とその周辺で、菊治の家は、しばらく前まで惠亭という懐石料理店だった日本家屋が使われている。注目すべきはこの家がトンネルの出口にあるということである。扇ガ谷にあるこのトンネルが何度も登場し、切通しやトンネルの多い鎌倉の魅力を伝えている。また、壁にすがってくねくねする若尾文子など、トンネルの使い方も見事である。ストーリーも台詞も原作に忠実なのに、映画として非常に独特な作品になっているのは、若尾文子の熱演とこのトンネルの存在によるところが大きい。王家衛の『欲望の翼』は、絶対にこの作品の影響を受けている。 このほかには、老舗旅館の香風園や、北鎌倉の円覚寺などが登場する。惠亭も香風園も今はない。 | ||
ロケ地紹介 | ||
● 円覚寺・山門 | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 円覚寺・山門北側の石段 | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 円覚寺塔頭・仏日庵 | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 円覚寺・山門前の石段 | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 扇ガ谷鎌倉コートハウス入り口 | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 扇ガ谷一丁目のトンネル (1) | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 惠亭の跡地 (1) | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 扇ガ谷一丁目のトンネル (2) | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 扇ガ谷一丁目のトンネル (3) | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 惠亭の跡地 (2) | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
● 扇ガ谷一丁目のトンネル (4) | 【new 13/08/02】 | 神奈川県鎌倉市 |
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